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現在の新潟県南魚沼市六日町にある坂戸城。ここは上杉謙信の長尾家のうち、上田長尾家の本拠地です。
長尾家は三家の系譜があり、主流は三条長尾家(府中長尾家)、支流として古志長尾家と上田長尾家があります。謙信公は三条長尾家系ですが、上田長尾家系の有名人と言えば、長尾政景、そしてその息子の上杉景勝です。上杉景勝に仕えた直江兼続も坂戸城下の出身です。(諸説ある模様)

坂戸城で歴史が動いたできごとと言えば、のちの謙信公である長尾景虎が家督を継いだ際に政景がここで叛旗を翻した事件です。

即座に景虎は坂戸城を包囲し政景は降伏、以降は景虎の右腕として上田衆は活躍します。

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次に歴史の舞台となるのは、謙信公の死後、政景の息子・上杉景勝と謙信公の養子である上杉景虎と家督を争う御館の乱です。


北条氏照・氏邦と滝川一益の坂戸城侵攻



私も知らなかったのですが、Wikipediaによるとこの時北条家出身の景虎の兄弟にあたる北条氏照と氏邦が坂戸城に攻めてきたそうですが、どうにか守り切ったようです。

さらに1582年、武田家を滅ぼした信長の関東軍団、滝川一益の軍勢が厩橋城から侵攻してきた際も守り切っています。

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北条氏照・氏邦、滝川一益と泣く子も黙る戦国のビッグネームに攻められても守り切った坂戸城。もちろん上田衆の勇猛な奮戦もあるのでしょうが、なにげに坂戸城もすごいんじゃないでしょうか。

現在の坂戸城はところどころ土塁や空堀などの遺構は残っていますが、ほぼ「山」です。特に観光的な脚色はなされておらず、その分巨大な山=山城の無言の迫力があります。

それだけに景虎が政景を包囲した際、どうやって降伏に追い込んだのか気になります。さすが戦の神様と言うべきか、政景にそこまでの戦意がなかったのか。その後許され重用されていることからも後者のような気がします。

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ちなみに5月上旬に訪れた際はカタクリの群生がきれいでした。カタクリ目当てでハイキングを楽しんでいる人もちらほらいました。

坂戸城の地図や南魚沼市周辺の観光情報はこちらから。
 
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